ホーム3.RC構造物における時間依存性構造学3.2 梁材の耐震性能に関する長期劣化解析

3.2 梁材の耐震性能に関する長期劣化解析

解析3-1 ▶ 乾燥収縮を受ける単純梁の曲げ性状 ◀

【概要】
  解析モデルは単純梁とし、コンクリートの乾燥収縮ひずみに対する拘束は主筋による軸方向の内部拘束のみとした。本解析では、この内部拘束が単純梁の曲げ性状に与える影響について検討した。
 解析条件の違いは、
①乾燥収縮の有無
②鉄筋モデルの違い(離散鉄筋・分散鉄筋)
③鉄筋の付着すべりの有無
④クリープの有無
⑤乾燥収縮モデルと軸方向外力(引張力)の違い
である。
 本解析によって以下の知見を得た。
1)乾燥収縮ひずみによって内部拘束による潜在応力が生じる場合には、曲げひび割れ強度は低下するが、曲げ耐力は低下しない。ただし、降伏点に達する曲げ変形は大きくなり、曲げ剛性は低下した。
2)離散鉄筋モデルと分散鉄筋モデルの違いについて、終局曲げ耐力は両者ともほぼ同等と考えられるが、鉄筋降伏の発生時点での差が大きく、分散鉄筋で曲げ性状を評価する場合はその点に留意する必要がある。
3)乾燥収縮が生じる場合は、付着破壊を起こして構造耐力が低下したが、両端の境界条件を平面保持とすると、乾燥収縮のない場合と同等な曲げ性状を示した。
4)引張載荷モデルと乾燥収縮モデルとでは曲げ性状は大きく異なった。
【発表論文】
日本建築学会近畿支部研究発表会
その3PDFファイルを表示
その4PDFファイルを表示
コンクリートモデル
鉄筋モデル
ひび割れ図
変形図および鉄筋応力図
************** 学会発表報告 ***************
【2023年度コンクリート工学年次大会発表】
・留学生の2名が建築学会で発表いたしました。(2023年7月)
2014 乾燥収縮を受ける両端固定梁を想定した長期ならびに短期性状に関するFEM解析
     ○ケイ ショウコ・劉 思芸・楊 子昂・渡部嗣道
       
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        発表の動画 (155) ケイシュウコ 2023年度コンクリート工学年次大会発表 - YouTube
2015 乾燥収縮が柱の曲げ性状に与える影響に関する解析的研究
     ○劉 思芸・ケイ ショウコ・楊 子昂・渡部 嗣道
       
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        発表の動画 (155) 劉思芸 2023年度コンクリート工学年次大会発表 - YouTube

【2022年度日本建築学会全国大会発表】

・留学生の5名が建築学会で発表いたしました。(2022年9月)
1076 薄肉軽量モルタルにおけるビニロン短繊維補強効果に関する基礎的研究 その1.曲げ試験結果
 ○曹慧穎(大阪公立大)・渡部嗣道・冨田耕司・原田進・上村昌樹
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1077 左官用薄肉軽量セメントモルタルにおけるビニロン短繊維補強効果に関する基礎的研究 その2.引張軟化特性の推定とまとめ ○楊子昂(大阪公立大)・渡部嗣道・冨田耕司・原田進・上村昌樹
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[構造分野:構造Ⅳ]
23117 乾燥収縮を受ける両端固定梁を想定した長期ならびに短期性状に関するFEM解析 その1.解析方法  ○邢啸虎(大阪公立大)・渡部嗣道・冨田耕司・佐藤知明
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23118 乾燥収縮を受ける両端固定梁を想定した長期ならびに短期性状に関するFEM解析 その2.解析モデルの種類と解析結果  ○劉思藝(大阪公立大)・渡部嗣道・冨田耕司・佐藤知明
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23119 乾燥収縮を受ける両端固定梁を想定した長期ならびに短期性状に関するFEM解析 その3.考察とまとめ  ○張殿宇(バウエンジニアリング)・渡部嗣道・冨田耕司・佐藤知明
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【2021年度日本建築学会全国大会_発表録画】

・留学生の張欽遠君、邢啸虎君、曹慧穎さん、秦孝慈君の4名が建築学会で発表いたしました。(2021年9月9日)
その1:張君
その2:けい君
その3:曹さん
その4:秦君
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